2013年 09月 08日
二瓶(にへい)先生
第6回の公開学習会が終了しました。

二瓶弘行先生です。
毎年1回ご指導をいただき、今回が8回目の来校です!

二瓶先生と国語科主任です。

公開した4年1組の模擬授業。
題材名「世界でいちばん やかましい音」 ベンジャミン・エルキン作

子どもたちは、集中し落ち着いていました。


講話「物語文の指導について」



1.物語と説明文の違いは、
物語は、段落を意識させず「場面」を意識させる。場面意識をもたせることが大切。
4つの場面「はじまりの場面(前ばなし)・出来事の展開場面・クライマックス場面(山場)・おわりの場面(あとばなし)」からできていることをおさえるように教える。
説明文は、段落が意味のまとまりをもって、意味段落をつくっているというようにとらえる。
説明文では段落意識が大切。形式段落が集まって、意味段落をつくっているというところにもっていくからである。
形式段落を低学年では「はじめ・なか・おわり」として、高学年では「序論・本論・結論」というように三つのまとまりでとらえることが基本だと教える。
2.物語を学ぶ意味は、
作者が物語に込めた価値観、生き方、人生観といったものから、読み手の側が何かを強く受け取ったかが物語を読むゴールとなる。ここに意味がある。
その物語が、読者である自分に、最も強く語りかけてくること、それは「作品の心」である。
「作品の心」を自分の言葉で話したり、書いたりして表現することができたとき、初めて物語がよめたという。
3.物語の「場面」を教えるためには、
いつ(時)、どこ(場)、だれ(人物)の三つに限定した物差しで場面分けをする。
4.物語の「人物」は、
人物の定義「人間、または人間のように話しかけたり考えたりする動物やもの」
人物は「作品の心」と直結するので、きわめて重要である。
5.作品の視点は、
心を直接描かれる側の人物を「視点人物」といい、話者は視点人物とともにいる。
視点人物を意識して読むと物語の読みが変わる。妥当な読みができる。
教材研究には、視点人物の思いを地の文からも解釈する必要がある。
6.読みの問い(主発問、中心発問)は、
これは、教師側からすれば発問、子ども側からは自分がもつ問いである。
「作品の心」は、何が、どうして、どのように変わったのか、という大きな読みの問いが重要。
この読みの問いで、作品全体を読み直し、読み深める中で、だんだんと「作品の心」が見えてくる。
7.「作品の心」を受け取るとは、
受け取るものは読者で違っていい。
ただ我々教師は「作品の心」の多様な方向を見せるために、学び続けなければならない。
校長の謝辞。


若手教員のために寄贈してくださった新刊です。

筑波大学附属小学校 二瓶弘行の「物語授業作り 入門編」文溪堂から
今年の7月に発売されました。
国語に精通された授業は、まさに職人技でした!
「物語」の指導について、奥深い魅力をご指導いただきました。
二瓶先生、本当にありがとうございました!
貴校の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。
記事は本校職員でした。
最後までご覧いただき、感謝申し上げます。


二瓶弘行先生です。
毎年1回ご指導をいただき、今回が8回目の来校です!

二瓶先生と国語科主任です。

公開した4年1組の模擬授業。
題材名「世界でいちばん やかましい音」 ベンジャミン・エルキン作

子どもたちは、集中し落ち着いていました。


講話「物語文の指導について」



1.物語と説明文の違いは、
物語は、段落を意識させず「場面」を意識させる。場面意識をもたせることが大切。
4つの場面「はじまりの場面(前ばなし)・出来事の展開場面・クライマックス場面(山場)・おわりの場面(あとばなし)」からできていることをおさえるように教える。
説明文は、段落が意味のまとまりをもって、意味段落をつくっているというようにとらえる。
説明文では段落意識が大切。形式段落が集まって、意味段落をつくっているというところにもっていくからである。
形式段落を低学年では「はじめ・なか・おわり」として、高学年では「序論・本論・結論」というように三つのまとまりでとらえることが基本だと教える。
2.物語を学ぶ意味は、
作者が物語に込めた価値観、生き方、人生観といったものから、読み手の側が何かを強く受け取ったかが物語を読むゴールとなる。ここに意味がある。
その物語が、読者である自分に、最も強く語りかけてくること、それは「作品の心」である。
「作品の心」を自分の言葉で話したり、書いたりして表現することができたとき、初めて物語がよめたという。
3.物語の「場面」を教えるためには、
いつ(時)、どこ(場)、だれ(人物)の三つに限定した物差しで場面分けをする。
4.物語の「人物」は、
人物の定義「人間、または人間のように話しかけたり考えたりする動物やもの」
人物は「作品の心」と直結するので、きわめて重要である。
5.作品の視点は、
心を直接描かれる側の人物を「視点人物」といい、話者は視点人物とともにいる。
視点人物を意識して読むと物語の読みが変わる。妥当な読みができる。
教材研究には、視点人物の思いを地の文からも解釈する必要がある。
6.読みの問い(主発問、中心発問)は、
これは、教師側からすれば発問、子ども側からは自分がもつ問いである。
「作品の心」は、何が、どうして、どのように変わったのか、という大きな読みの問いが重要。
この読みの問いで、作品全体を読み直し、読み深める中で、だんだんと「作品の心」が見えてくる。
7.「作品の心」を受け取るとは、
受け取るものは読者で違っていい。
ただ我々教師は「作品の心」の多様な方向を見せるために、学び続けなければならない。
校長の謝辞。


若手教員のために寄贈してくださった新刊です。

筑波大学附属小学校 二瓶弘行の「物語授業作り 入門編」文溪堂から
今年の7月に発売されました。
国語に精通された授業は、まさに職人技でした!
「物語」の指導について、奥深い魅力をご指導いただきました。
二瓶先生、本当にありがとうございました!
貴校の益々のご発展を心よりお祈り申し上げます。
記事は本校職員でした。
最後までご覧いただき、感謝申し上げます。
by tateyama_shou
| 2013-09-08 09:00
|
Comments(0)